外壁打診調査は10年で行うべき?法定のタイミングや方法を紹介
コラム 2024.1.10
本記事では、法定のタイミングや適切な調査方法を詳しく紹介し、あなたの大切な家を長持ちさせるための知識を提供します。外壁打診調査は、10年ごとに行うことが推奨されており、適切なメンテナンスが建物の価値を保つ鍵となります。
外壁打診調査は10年で行う?いつ行うものなのか
外壁打診調査を行うべきタイミングについて解説していきます。
外壁打診調査が義務付けられる建物について
外壁全面打診調査は、特に公共の安全に密接な関わりを持つ特定の建築物に対して義務付けられています。
この群には、多数の人が日常的に使用する大規模な施設が含まれます。具体的には、劇場、ホテル、学校、病院、大型商業施設、及び特定の規模を超えるマンションなどがこのカテゴリーに入ります。
これらの施設では、利用者の安全を守ることが重要であり、自治体ごとに設けられた基準に沿って対策を講じる必要があります。
法定点検は竣工・回収から10年で調査が義務
国土交通省は、2005年に外壁タイル等の落下防止対策に関する指導文書を発行し、建築基準法に基づく定期報告制度を見直しました。2008年4月1日から、竣工または外壁改修後10年が経過した建築物に対して、全面的な打診調査の実施が義務付けられています。
これにより、建物の安全性を長期にわたって確保するための対策が強化されています。
10年経っていなくても異常があれば調査すべき
建物の外壁に異常が見られる場合、10年の期間が経過していなくても、速やかに打診調査を行うことが推奨されています。
これは、外壁の劣化や損傷が予期せぬ安全リスクを引き起こす可能性があるためです。早期発見と迅速な対応が、建物の安全を保つ上で極めて重要となります。このような状況では、専門家による適切な診断と対処が不可欠です。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
外壁全面打診調査の対象となる建物とは? 法律で義務付けられた打診調査について紹介
外壁調査(12条点検)は管理者や所有者への義務です
外壁調査、いわゆる12条点検は管理者や所有者への義務です。以下で詳しく解説していきます。
外壁調査は管理者や所有者へ義務付けられている
建築基準法によれば、建物の所有者や管理者は、その建築物を含む敷地、構造、建築設備を常に法的な基準に沿って保持する義務があります(第8条第1項)。また、特定行政庁によって指定された建築物については、定期的に資格を持つ専門家による調査・検査を実施し、その結果を報告することが義務付けられています(法第12条第1項及び第3項)。
この報告を怠ったり虚偽の報告をした場合、百万円以下の罰金が科せられる可能性があります。これは、建物の安全と適切な維持管理が法律によって厳しく定められていることを示しています。
事故が起きてからでは遅い
外壁の問題は、事故が起こってから対応するのでは遅すぎます。
建物の外壁には、経年劣化や様々な外的要因によるダメージが生じることがあります。これらの問題が放置された場合、重大な安全リスクに繋がる可能性があります。したがって、事故やトラブルが発生する前に、定期的な検査と適切なメンテナンスを行うことが重要です。これは、建物の安全を確保し、長期的な維持管理におけるコスト削減にも繋がります。
義務でなくても異常があれば調査を
外壁の異常を発見した場合、たとえ法定の期限内であっても調査を行うことが推奨されます。
法律で義務付けられた定期検査の間隔にかかわらず、亀裂、変色、剥がれなどの兆候が見られる場合は、専門家による迅速な評価が必要です。これは、建物の安全性を確保し、より大きな問題や修理費用の増加を防ぐために重要です。所有者や管理者は、法定の調査スケジュールに加えて、必要に応じて外壁の健全性を確認し維持する責任があります。
外壁打診調査の方法
足場を組んで行う
外壁打診調査を足場を使用して行う方法は、建物全体に足場を組むことで行われます。
この方法の利点は、広範囲の打診調査を安全に行えることにあります。しかし、足場の設置や撤去には時間がかかり、コストもかさむため、特に小規模な建物ではコストパフォーマンスに課題があります。一方で、大規模な建築物においては、効率的に作業を進めることが可能です。
ゴンドラ工法
ゴンドラを用いた外壁打診調査は、屋上や屋根に設置した架台から作業員がゲージに乗り、外壁を調査する方法です。
足場の設置が不要であるため、安全性と低コストを両立しています。小〜中規模の建築物では、複数のゴンドラを用いて効率的に調査することが可能です。ただし、この方法では専用機材が必要である点に注意が必要です。
ブランコ工法
ブランコ工法は、屋上や屋根から吊り下げられたブランコに乗って行う外壁打診調査です。
足場の必要がなく、時間と費用を節約できる利点があります。しかし、安全基準が明確でないため、多くの現場でこの方法の使用が制限されています。ブランコ工法を選択する際は、施工業者の安全対策を十分に確認することが重要です。
ロープアクセス工法
ロープアクセス工法は、屋根や屋上からロープで吊り下がりながら外壁打診調査を行う技術です。
この方法はヨーロッパ発祥で、日本でも2016年から安全基準が制定され、普及しています。足場が不要でコストが低く抑えられる上、高い安全性が特徴です。しかし、大規模な調査には向かないため、中小規模の建物に適しています。
赤外線サーモグラフィ
赤外線サーモグラフィは、外壁の温度差を利用してダメージを検出する方法です。
亀裂や雨漏りなどがある場合、温度差が現れることで異常箇所を特定できます。目に見えない劣化を発見できるため、打診調査の前に赤外線サーモグラフィを用いることで、効率的に作業を進めることができます。ただし、気候条件により調査結果に影響を受ける可能性があるため、注意が必要です。
外壁打診調査のおすすめはロープアクセス工法
外壁打診調査方法の中でも、特におすすめなのがロープアクセス工法です。その魅力について解説していきます。
ロープアクセスの魅力
足場代がかからないのでコストが低い
ロープアクセス工法の大きな魅力の一つは、足場の設置が不要であるためにコストが低く抑えられる点です。
従来の足場を使用する方法と比較して、足場の設置や撤去にかかる費用が節約できます。これにより、特にコスト面での負担を軽減したい場合に適しており、経済的な観点からも非常に有効な選択肢と言えます。ロープアクセス工法は、効率的かつ経済的な外壁打診調査の方法として注目されています。
足場を架けないので防犯性が高い
ロープアクセス工法では足場を架けないため、建物の防犯性が高まるという利点があります。
足場があると、不正侵入のリスクが高まることが懸念されますが、ロープアクセス工法を使用することでそのようなリスクを軽減できます。工事中の建物のセキュリティを維持しつつ、必要な調査を行うことが可能となるため、安心して工事を進められる点が大きなメリットです。
足場を架けないので工期が短い
ロープアクセス工法は足場の設置が不要なため、工事期間を大幅に短縮することができます。
足場の組立てや撤去には通常、多くの時間と手間がかかりますが、ロープアクセス工法を採用することで、これらの時間を削減し、全体の工期を短くすることが可能です。工期の短縮は、建築物の利用者や住民にとっても大きな利点であり、建物のメンテナンスにかかる影響を最小限に抑えることができます。
ロープアクセスでの外壁打診調査ならユニースにお任せください
外壁打診調査は、10年ごとの実施が推奨されており、これには法的な規定や建物の健全性維持が関わっています。
ユニースでは、ロープアクセス技術を用いた外壁打診調査を行っています。
この方法は足場の設置が不要で、迅速かつ経済的に調査を行うことが可能です。ユニースでは、経験豊富な専門家が安全第一の方針で作業を行い、高所での安全な施工を実現しています。ユニースに外壁打診調査を委ねることで、効率的な作業と信頼性の高い調査結果が得られます。私たちの専門知識と経験に基づくアドバイスが、お客様の建物を長期間にわたって健全に保つお手伝いをします。
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