ロープアクセスはタワーマンションでも可能なのか?

   

コラム, 外壁修繕

東京都北区赤羽を中心に、ロープアクセスによる外壁調査・外壁補修を行う株式会社ユニースです。

東京の、というより都心の風景としてタワーマンションはすっかり見慣れたものになりました。タワーマンション、いわゆるタワマンは一部のセレブ(この言い方も形骸化していますが…)だけのものではなく、マンションのバリエーションのひとつとして広く認識されるようになりましたが、地上100m超の絶景が日常になる一方で様々な課題にも直面しています。

そこで今回は、目先の問題としての「大規模修繕」について考えてみたいと思います。「どのような方法があるの?」「費用はどれくらいかかるの?」これらの疑問に率直にお答えします!

 

2022年には大規模修繕ラッシュがやってくる!

タワマン大規模修繕のラッシュが2022年頃にやってくる…この「タワマン2022問題」は数年前から専門家の間で懸念されています。日本のタワマン建設は2000年頃から急速に伸び、2007年を一つのピークとして現在も安定した供給が行われています。そして、タワマンの大規模修繕の周期は15年に一度と言われているので…もうお分かりですよね。2022年頃に大規模修繕が集中するということです!

なぜ、問題になるのか。それにはタワーマンションの大規模修繕が中低層のマンションの大規模修繕と大きく事情が異なっているからです。まず足場の問題。中低層のマンションであれば大規模修繕の事前調査ではロープアクセスなどの無足場工法も対応可能ですが、長期的かつ広範囲に及ぶ外壁の修繕工事などでは仮設足場を組むことで安定した作業を実現させています。しかし、タワーマンションとなると足場を組むという選択肢はあまり一般的ではありません。考えてみれば地上60m超のタワマンに足場がかかっている光景は見たことないですよね。

では、これまでどのような方法で行われてきたかというと、まずゴンドラ、そして移動昇降式足場になります。これらは仮設足場のように広く流通している資材ではないので保有している足場業者が少ないことから、一時期に工事が集中すると対応しきれなくなってしまうのです。加えて、タワーマンションの大規模修繕というものは数週間から数ヶ月で終わるようなものではなく、数年に及ぶほどの期間を要するものです。戸数にもよりますがワンフロア一ヶ月とも言われているので、仮に40階建だとしたら3年以上はかかるということ。待てども待てども番は回ってこない…そんな事態も起こり得るというわけです。タワーマンションの大規模修繕は早期対策が必要ですね。

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タワーマンションの大規模修繕。どんな方法があるの?

タワーマンションの大規模修繕。無足場工法としてはゴンドラや移動昇降式足場が多く採用されていると上記でお伝えしましたが、実はこの工法がベスト!という定石はまだないのです。それもそのはず、タワーマンションの歴史から考えて大規模修繕の実績がまだ乏しく、どちらの工法にしても、それがコスト的にも工期的にもベストなのかどうか十分に精査されることなく採用されてしまっているからです。

タワーマンションの大規模修繕は主に外壁の経年劣化に対して行うもので、内容としては下地補修、シーリング補修、タイル補修あるいは外壁塗装になります。同じ年月を経過していても、場所や条件によって劣化度合いは一様ではありません。大規模修繕にあたっては、事前調査を行った上で具体的な工事計画を立ててからの実施となりますが、場合によっては修繕の範囲が部分的で済むこともあります。だとしたら大掛かりな足場を組む必要がないかもしれませんね。もし部分的な補修で済むのであれば、ピンポイントで工事箇所に到達できるロープアクセスという選択肢もあるかもしれません。

 

ロープアクセスで可能か?強風対策は?

そろそろ本題です。タワーマンションでロープアクセスは可能なのでしょうか。結論から言うと「可能」です。しかしそれにはいくつかの問題をクリアしなくてはなりません。可能にするには入念な準備と対策、そして何よりも高度な技術力を必要とするからです。

タワーマンションの大規模修繕工事は強風との闘いでもあります。高層階になればなるほど風の抵抗が強くなるので、条件によってはロープアクセスができない日も発生します。しかし、強風によって作業が中止になることは他の足場工法でも起こり得ること。むしろ身一つで行うロープアクセスは風の抵抗が少ないくらいと言っても良いでしょう。そして作業の安全性。タワーマンションでロープアクセスを行う場合には、数階ごとに、あるいは数メートルごとにアンカーを設置し、確実に吊元を確保しながら作業を行います。アンカーになり得るものとしては丸環やパラペットクランプ、あと施工アンカーなど色々ありますが、適当な場所にない場合にはアンカーを打設することもあります。

ロープの支点と体との距離を常に気にしながら降りていくことで安全性を保ちます。作業道具の落下防止や作業員の緊急時のレスキュー体制など考慮しなくてはならない点が多々ありますが、これらをクリアした上で最終的に問題になってくるのは技術力になります。ロープアクセスはただでさえ高度な技術を要する工法ですが、それがタワーマンションのような高層建築になるとさらにハードルが高くなります。作業員に要求される経験やスキルは相当なものになってくるので、もし業者に依頼するとしたら十分な見極めを行わなくてはなりません。世の中にはロープアクセスに関する資格や講習も豊富にあるので、それらをきちんとフォローしているか、社内で定期的に安全点検を行っているかなど、細かく確認してみてください。

 

気になる修繕費。お得なのはどっち?

ロープアクセスは単価としては決して安くありません。ましてやタワーマンションにおいては高度な技術を要し危険を伴うことから作業単価としては割高になります。しかし、それはあくまで単価であって大規模修繕を全体として考えると、場合によっては“安くつく”ことがあります。ロープアクセスはゴンドラや移動昇降式足場のように設備の設置・解体に時間がかからないので工期が短縮できます。そして目的地へピンポイントで到達できるため、無駄な移動がなくなり作業の効率化が図れます。大規模修繕前の事前調査の結果次第ではありますが、もし修繕の必要箇所が全面に及ばない場合には、ロープアクセスで無駄なく作業をして全体としての修繕費を安く抑えることができます。事前調査で作業の概要がわかりますので、費用面も含めて最良の工法を選ぶと良いでしょう。

 

ユニースならタワーマンションの大規模修繕も対応も可能です!

ユニースでは外壁調査から修繕までをワンストップで行っております。ロープアクセスによる調査は打診や目視によるものなので、余すところなく細かいところまで調べることができます。作業スタッフに関してもロープアクセスの技術力を備えていることはもちろんですが、雨漏り診断士や施工管理技士などの資格保有者でもあるので、高い専門性を持って作業にあたることができます。

タワーマンションの大規模修繕を考えているオーナーの皆様、管理会社の皆様は、是非お気軽にお問合せ下さい。