ロープアクセス工法とは?コストと工期を削減可能な工法のメリットやデメリットを解説

   

コラム

建設プロジェクトのコスト削減と工期短縮は永遠の課題ですが、「ロープアクセス工法」はその解決策として近年注目を集めています。

この革新的な工法は、特に高所作業におけるコストパフォーマンスと安全性の向上を実現しています。

本記事では、そのメリットとデメリットを詳しく解説し、あなたの次のプロジェクトがよりスムーズで経済的に進むための知識を提供します。ぜひ最後までお読みください。

ロープアクセス工法とは?

ロープアクセス工法とは、文字通りロープを使って高所や特殊な場所での作業を行う技術のことです。

この方法は元々、岩登りや洞窟探検などのアウトドア活動から派生したもので、建設やメンテナンス業界での高所作業に革命をもたらしました。特殊な支障がある地形や環境下でも、作業者がロープと専用の機材を駆使して安全に、そして迅速にアクセスできるのが最大の特徴です。

従来の足場を組む方法に比べて、設置と撤去が速く、その分、コストと工期の削減につながります。また、狭い空間や重い機材が入らない場所においても、ロープアクセス工法はその柔軟性を発揮します。

高い技術と安全管理が求められるため、作業員には専門の訓練と資格が必要となります。

ロープアクセス工法の強みとは

ロープアクセス工法の強みについて解説していきます。

足場を組めない場所でも施工や調査が可能

ロープアクセス工法の大きな強みの一つは、通常の足場が設置不可能な場所でも施工や調査が行える点です。

この技術は、崖面や狭い空間、そして複雑な建築物の高所など、特殊な環境下でその価値を最大限に発揮します。作業員は専門の装備を用いて目的地点に直接アクセスし、必要な作業を安全かつ効率的に完遂できます。

足場を組まないのでコストが低い

ロープアクセス工法による施工は、足場の組立てや解体が不要であるため、大幅なコスト削減が見込めます。

足場材のレンタル料や人件費、それに加えて設置にかかる時間が省けるのです。特に都市部やアクセスが難しい場所での作業では、足場を用いた従来の方法に比べて経済的なメリットが顕著に現れます。

足場を組まないので工期が短い

ロープアクセス工法は、足場の設置に要する時間が不要なため、プロジェクトの工期を大幅に短縮することができます。

足場を組む必要がないため、作業開始までの準備が迅速に行え、天候など外部要因による遅延リスクも減少します。これにより、工期の厳しい案件においても、スケジュール通り、またはそれ以上に迅速な完成が期待できるのです。

防犯対策にもなる

ロープアクセス工法は、作業が完了すればロープやその他の機材を速やかに撤去できるため、不正侵入のリスクを減らす効果があります。

足場を設置した状態だと、しばしば不審者が登るための「階段」の役割を果たしてしまうことがあります。しかし、ロープアクセスはその心配が少なく、現場のセキュリティを向上させるという副次的なメリットもあるのです。

ロープアクセス工法とその他の無足場工法の違い

ロープアクセス工法とその他の無足場工法の違いについて解説していきます。

その他の無足場工法について

ブランコ工法

ブランコ工法は、作業員がフルハーネスを装着し、ロープを利用して屋上から作業エリアまで移動する手法です。

これは特に外壁の広範囲にわたる補修や塗装作業に用いられることがあります。

しかし、ブランコ工法では移動できる範囲が限定されており、広いエリアを要する作業ではゴンドラ工法に比べて非効率になる可能性があります。また、産業用でないロープの使用が見受けられる場合もあり、それが安全性の面でのデメリットにつながることがあります。

ゴンドラ工法

ゴンドラ工法では、屋上の設置装置を用いてゴンドラを吊り下げ、これを用いて作業員が外壁塗装や防水工事を行います。

ゴンドラの存在により作業効率が良く、広範囲の作業もスムーズに行えるのが特徴です。

しかし、この方法ではゴンドラの操作に熟練した職人が必要となり、ブランコやロープアクセス工法と比べて人件費やその他の運用コストが増加することがあり、また機動力にも制限が出ることがあります。

ロープアクセス工法は安全性・コストが他の無足場工法よりも優れている

ロープアクセス工法は、安全性とコストの両面において他の無足場工法を凌駕しています。

適切なトレーニングと設備を備えた作業員が行うため、安全性が高いと評価されています。また、足場や大型機材の設置が不要であるため、コスト効率が非常に良いのです。

ゴンドラやブランコ工法と比較した場合、ロープアクセス工法は教育と装備への投資によって長期的に安全かつ経済的な選択肢となり得るのです。

ロープアクセス工法のデメリット

ロープアクセス工法のデメリットについて解説していきます。

対応できない作業場所もある

ロープアクセス工法を実施する上で、作業員が吊るされるための固定点の存在は不可欠です。

吊り元が自然と存在する場所なら問題ありませんが、そうでない場所には特別な器具を用いて固定点を作り出す必要があります。例えば、パラペットクランプを使って建物の笠木を利用したり、固定のためのアンカーを打ち込むことでロープアクセスを可能にします。

しかしこれらの方法が使えない場合、ロープアクセスは選択肢から外れることがあります。

大規模修繕などには向かない

大規模な修繕や改修工事には、しばしば広範囲かつ多くの作業員が同時に作業を行うことが求められます。

このようなケースでは、ロープアクセスよりも足場を用いた作業の方が速度とコストの面で優位性を持ちます。足場を使用することで、多数の作業員が同時に広範囲で作業を進めることができるため、全体の作業時間を短縮でき、結果としてコスト削減につながるのです。

十分な安全対策が必要

ロープアクセスでは、落下事故のリスクが伴います。

足場のある環境なら落下物は足場で止められる可能性が高いですが、ロープアクセスの場合、落下した物は何もない空間を自由落下します。

そのため、工具が落ちないように落下防止コードを取り付けるなど、厳重な安全対策を施す必要があります。これは作業員のみならず、地上の通行人の安全も守るための不可欠な措置です。

高い技術力が必要

ロープアクセスは専門的なスキルが要求される分野であり、業界自体も成長途中です。

業者の数はまだ少なく、作業を始めるためには高度な知識と経験が不可欠です。急にこの業務に就くことはできず、安全に作業を行うためには厳格なトレーニングが必要です。

このような特殊技術は命に関わる作業を含むため、業者選びにも細心の注意が求められます。

足場を組むのが難しい、費用がかさむなどでお悩みならロープアクセス工法をご検討ください

今回の記事では、ロープアクセス工法のメリットとデメリットについて解説してきました。

ロープアクセス工法は、足場不要で高所作業ができる大変便利な方法です。足場がないゆえに工期や費用面で大きなメリットがあります。

建物の調査や修繕で足場のコストや設置の難しさが障害となっているなら、ユニースが提供するロープアクセス工法が解決策になるでしょう。

この方法なら、足場なしで作業が可能です。その結果、作業がスピーディに進み、期間も大幅に短縮されます。さらに、私たちの専門技術者は高度な訓練を積み、高い場所での作業を安全にこなすことができます。安全への徹底した配慮と共に、リスクを最小限に抑えつつ精度の高いサービスを提供しています。

クライアントには細かくて理解しやすい報告で、建物の状態を正確に把握できる支援を行います。

足場を組むのが難しい、費用がかさむなどでお悩みなら、ユニースのロープアクセス工法をご検討ください。

 

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