テナントビルの雨漏りにお悩みなら|雨漏り修理は簡単にできる?その流れと基礎知識

   

コラム, 雨漏り

東京都北区赤羽を中心に、ロープアクセスでの調査・補修・改修工事を手がける株式会社ユニースです。
弊社ではビルやマンション商業施設を対象に雨漏りの修理や補修をお手伝いしています。興味のある方は是非下記をクリックして下さい。

今回は「築25年、階下をテナントとして貸し出しているビル」の雨漏りに対し、弊社が行った施工事例をご紹介します。
今回のお仕事のそもそものキッカケは、取引先の調査会社より依頼を受けた「散水試験」でした。
試験の結果、3箇所の水漏れ箇所を発見、無事2日をかけた補修工事で雨漏りを止めることに成功したのですが、施工が終わり、階下の歯医者さんから他箇所の雨漏りの報告を受け、強いご希望により追加の補修工事を任せていただく運びになりました。

商業施設としても使用されるビルなのにテナントは”ガラガラ”原因はビル全体を脅かす雨漏り

さて、このビルの補修工事、直接的な依頼主が”歯医者さん”であることからもお分かり頂ける通り、上の階はオーナーの「居住区」、階下1,2階はテナントとして利用されております。

築年数がかさんだビルは、一見して壁こそ綺麗に見えるのですが、
実際に中を拝見させていただくと、ビル内の所々で、

・窓枠の上から雨漏りが起きてしまう

・壁伝いに伝わった雨で床が水浸し

などなど、老朽化による雨漏りが目立ち、せっかくのテナント店舗にも殆どお店が入っていない状況にまで追い込まれておりました。

ビル全体に確認できる雨漏りは、部分的な補修では完全な回復が見込めません。
テナントに新しい借り手を見つけるためにも、大規模な補修工事を実施することに決定いたしました。

今回のビル、具体的な雨漏りの原因は”構造”にあった?

今回の雨漏り補修工事に関しては、まず施工対象のビルの構造が”特殊”であることに言及しなくてはなりません。
柱と梁の部分は鉄筋コンクリート(RC)が用いられており、そのRCの枠の中に軽量気泡コンクリート(ALC)が使われている珍しい造りになっているのです。

そして、この構造こそが、今回の雨漏りの原因であると推測することができます。
順を追ってご説明しますと、RCとALCはそもそも材料が違うコンクリート、
それぞれ材料が違うということは、荷重に対する”挙動”も違ってくるということ。
つまり、それぞれのコンクリートにかかる「圧力の方向がバラバラ」であることを意味するのです。

そして素材が違うコンクリート同士の”接着”を長年維持させることは、そもそも限界があるのです。
接着がうまく行っていないコンクリート同士が経年劣化したことが、シーリング材の断裂を招き、雨漏りの原因を生み出したと考えることができるのです。

ビルの構造に合わせた、雨漏り補修工事を実施

その状況下、今回弊社が採った施工方法は、

(1)ALCの”取り合い”、また”サッシ”の部分に施されていたシーリング加工を、すべて新しいものに「打ち替え」
(2)「バリュー工法」の採用
(3)最後シリコン塗料を2層塗る

というものです。
今回の施工で特筆すべきは漏水・防水「バリュー工法」をお客様の強い希望により採用したことです。
バリュー工法は、コンクリートの奥まで浸透し細かなヒビを補修する”ミラクルプライマー”と呼ばれる材料を用いることで、これまでにないほど「確実な」防水効果を実現することができます。

この工法を用いることで、このビルの雨漏り対策は以後、外壁の塗料を塗り直すだけで維持できることが期待できます。

ビル・マンションの雨漏り補修工事が”簡単”に済むことは実は意外に知られていない!?

今回の雨漏りがビル全体に及んでしまったことは、長年の間、ビルの雨漏りを「分かってはいつつも放置してしまった」ことが招いてしまった結果なのでありますが、マンション・ビルの雨漏りを無視してしまうことは、以下2つの理由より珍しいことではないのです。

1つ目の理由は、
雨漏りはビル、マンションにかかわらず、実害がでて初めて補修工事を検討するお客様が多く、雨漏り補修は先送りにされがちであること。

2つめの理由は、
ビル・マンションの雨漏りの補修工事が、「実は簡単に行える」こと自体があまり知られていないこと。
です。

ビル・マンションの補修工事はその建物の管理会社やオーナーの管理下にあるのですが、
“雨漏り補修”に特化した会社の存在を知っている方は非常に少ないです。

それでも雨漏り補修を検討される場合、契約している工務店に依頼されることが通例であると思いますが、
通常の工務店が雨漏り補修工事を行う場合は「ベランダに足場を組んで作業に取り掛かる」など、弊社が実践しているロープアクセスによる施工と比較した場合、どうしても余計な工程が生まれてしまい「費用が高くついてしまう」ことや。
また、雨漏りの場所によっては「物理的に雨漏り補修を行えない」と考えられていることが、雨漏り補修を先送りにされてしまう原因の1つではないかと考えることができるのです。

タワーマンション・テナントビルでの雨漏り調査の方法は?

さてここから実際に雨漏りが発生してしまった際にどの様な調査を行うのかをご紹介したいと思います。

調査方法1 :散水試験

雨漏りの調査で最も多く使われる調査方法です。
外壁や雨漏りがしていると思われる箇所に、水を撒いて雨漏りしている箇所を突き止めます。単に散水試験と言ってもユニースでは普通の水でなく、蛍光液を使った散水試験を採用しています。
その際に散水は下から始めます。
8階の居室に雨漏りしてるとすれば、外壁に水を8階部分から9階部分と徐々に進めてかけていきます。それでもダメなら屋上を最後にかけます。
水は下に流れ伝っていってしまうので、上からではなく、下から上に散水するというわけです。
普通の水では、本当に調査した際の雨漏りか調査以前に降った雨が溜まってできた雨漏りか見分けがつきません。ですが蛍光液なら見た目では普通の水と変わりませんが、ブラックライトを当てることで確実に調査で撒いたものが漏れているという事が把握できます。

調査方法2:炭酸ガス

調実際に雨漏りしている箇所からガスを入れて、外側からガスが出ている箇所を調べ、どこから雨水が入ってきているか調べる方法です。
散水試験と違い、内側から外側に向かって調査する方法で、雨漏りしているが一見雨漏りしていると思われる箇所が不明な場合に用いられる事が多い方法。
内側からの調査なので建物内を汚さずに調査できるメリットがあります。しかし散水試験と違い水ではなく、ガスを使用するので散水試験と比較する費用は少し高めです。

調査方法3:電気抵抗試験

電気抵抗試験とは、主に鉄筋コンクリートなどの建物の雨漏り調査をする際に持ちられる方法です。
調査の方法は、まず雨漏りをしている箇所に電気抵抗機の片方を設置し、反対側で雨漏りしていそうな箇所を調べていきます。
実際に雨漏りがしている箇所にくると、水は電気を通すので電気反応が生じ原因箇所が特定できるという仕組みです。他の調査方法と違い小さな雨漏りでも見逃すことが少なく、また天候にも左右されず調査することができます。

調査方法4:赤外線調査

赤外線調査とは、赤外線カメラを通して雨漏りしている場所を調べるという方法です。
赤外線カメラを通して建物を調査すると、雨漏りしていない部分は温度が高くなっているのが分かります。ですが、雨漏りしている部分は温度が下がって表示されるので、原因箇所が突き止められます。
一見雨漏りしているように見えない部分でも、赤外線調査なら問題なく発見することができます。しかし、原因箇所が日陰になっているような所ですと温度の見分けがしづらい特徴があります。

この様に雨漏りでも様々な調査方法があります。
更に詳細を知りたい方はこちらのページを御覧ください。

業者への依頼から補修完了までどれくらい?

まず、メールやお電話でご依頼をいただいてから、3日〜1週間以内に現地へ調査に参ります。そこから見積もりを出し、承認をいただければ、2週間以内に着工いたします。

もちろんこちらも程度問題で、一箇所だけの小さな雨漏りであれば、場合によっては調査へ出向いたその日に着工、完了いたします。しかし、ひとたび雨漏りをすれば床から何まで水浸しといった場合、やはりある程度のお時間をいただきます。

気になる修繕費用ってだいたいいくらくらいなのか?

ひとえに雨漏りといってもかかる費用はケースバイケースになります。
例えば、外壁に雨漏りの原因がある場合、タイル地のヒビ割れによるものならタイルの張り替えたり、目地の劣化や痩せによるものならコーキングを打ち直します。そしてその上にクリアな塗膜防水をコーティングで済みます。
しかし、もしそれが外壁でなく、屋上の場合であれば、屋上の防水工事からやり直さなくてはいけません。
結局外壁もサイディングなのか、塗装やタイルなのかで違います。
そのため、ひとえには言えないというわけです。

ビルの雨漏りで出来る応急処置は?

雨漏りはそもそも外壁から居室に向かって水の通り道ができ、そこに水が伝ってしまう状態です。そのため、オーナー側で出来る本質的な改善&処置の手立てはほとんどありません。しかし、雨漏りが起こった場合、修理会社が来るまでの間で良いから応急処置をしておきたいものです。
そういった時、居室側であれば、ビニールシートやガムテープなどで覆いを作ったり、バケツを置いたりして漏水を受け止めましょう。
外壁側の応急処置はお勧めしません。シート系は大きいものであれば風で飛んでいくリスクがあり、場所が悪ければ張っている最中に足を滑らせたりと、二次災害が発生しかねません。そのため、応急処置は外ではなく、内側で行いましょう。

しかしどんな雨漏りにしても、そこが氷山の一角ということもあります。そこだけでなく、同時に他にも雨漏りを静かに引き起こしている場所も大いにあります。少しでも長く今の建物を丈夫に残しておきたいのであれば、それを見越して、いい機会として一斉に雨漏り点検をするのがベストです。まずは弊社にご相談ください。

雨漏りは気になった段階で手を打ちましょう!ビル、マンションの補修工事であれば弊社にお任せください!

当たり前のことを言うようですが、雨漏りは放置をすることで被害、修繕箇所が拡大することは明確でありますし、放っておいて勝手に直ることなど、まずありません。

「ベランダ、そして外壁の雨漏りの修繕」、老朽化や経年劣化に伴い雨漏りが深刻化していくことは、どのマンションやビルでも起こりうる現象であるのですが、具体的な策を講じず、後々になって必要のなかった修繕費用までかかってしまうことを弊社は良いことだと思いません。

メンテナンスが面倒に思われるビルやマンションだからこそ、スピーディーで簡単に、費用も安く抑えられる施工、調査方法があることを知っておくことは決して損ではないはずです。

今回施工事例をご紹介したビルは補修工事を機にテナントへの募集を再開することができるようになりました。

今、ビル・マンションで雨漏りが気になる箇所があれば、ぜひ弊社ユニースにお声をお掛け下さい!
お客様の快適な暮らしを取り戻すため、建物の構造から雨漏りの原因追求、もっとも効率的な雨漏り対策をご提案させていただきます!