無足場工法の費用は?費用の他にメリット・デメリットもお伝えいたします
コラム, 外壁修繕 2024.6.10
無足場工法は、近年注目を集めている外壁工事の方法です。
この工法は、足場を設置せずに高所作業を行うため、コストや工期の削減が期待できる一方で、特殊な技術や機材が必要とされます。
本記事では、無足場工法の具体的な費用について詳しく解説するとともに、メリットやデメリットも合わせてご紹介します。
無足場工法を検討中の方や、従来の足場工法と比較検討している方にとって、参考になる情報をお届けします。
無足場工法の費用を知る前に…そもそも無足場工法とは?
無足場工法とは
無足場工法とは、伝統的な足場を使用せずに建物の外壁や屋根の工事を行う工法です。
高所作業車やロープアクセス技術を駆使し、作業員が建物に直接アクセスすることで、従来の足場設置にかかる時間やコストを削減します。
この工法は特に狭い場所や複雑な地形でも作業が可能であり、建物の外観や周辺環境に与える影響も最小限に抑えられるため、近年注目を集めています。
無足場工法の種類
ロープアクセス
無足場工法の一種であるロープアクセスは、建物や構造物の高所作業において足場を組まずに作業員がロープを使用して作業を行う方法です。
特殊ロープで固定された作業員が屋上からロープを使って作業地点まで降りて作業を行います。
ロープといっても、使用するロープは、厳格な基準をクリアした産業用ロープであるため、非常に安全性が高いです。
そのため、現在ではブランコ工法よりも主要な施工方法となっております。
ゴンドラ
無足場工法の一つにゴンドラがあります。
ゴンドラは、高層建築物の外壁工事や清掃に使用される設備で、建物の屋上から吊り下げられた箱型のケージのことを指します。
地上に足場を作る必要がなく、都心部などの通行人の多い場所でよく使われる方法です。
ケージに乗るため、安全性は高まりますが、ロープアクセスと比べると機動力が劣ります。
さらに、強風時や悪天候時には作業が困難となる場合があり、安全管理が重要です。
ブランコ
無足場工法の1つに、かつてはブランコ工法もありました。
無足場工法の一つであるブランコは、作業員が安全帯を使用してブランコのように吊り下がりながら作業を行う方法です。
ロープアクセスと同じく、屋上から作業員が吊り下がって作業を行いますが、この2つの工法には、安全性に違いが見られます。
ロープアクセスが登場する以前に使われていた工法ですが、安全性が確保されておらず、現在では多くの現場で使用が禁止されています。
無足場工法の費用より先に知っておきたい無足場工法のメリット
足場代を節約できる
無足場工法の最大のメリットは、足場を設置する必要がないため、足場代を大幅に節約できる点です。
足場の設置には全体費用のうち30%を占める高額な費用がかかると言われており、特に高層建物や広い面積の工事ではそのコストが膨大になります。
無足場工法では、専門の作業員がロープやゴンドラを使用して作業を行うため、足場の設置・撤去にかかる時間と費用を大幅に削減できます。
これにより、工事全体のコストが抑えられ、予算内で効率的に施工を進めることが可能です。
工期が短くなる
無足場工法の大きなメリットの一つは、工期が短くなることです。
従来の足場設置が不要なため、準備にかかる時間が大幅に削減されます。
これにより、作業開始までのリードタイムが短縮され、実際の施工期間もスムーズに進行します。
特に建物の高所作業や狭いスペースでの工事において、迅速な対応が可能となり、結果として全体の工期が短縮されるため、施主や住民の負担も軽減される点が評価されています。
防犯性が高い
無足場工法の一つの大きなメリットは、防犯性が高いことです。
従来の足場を設置する工法では、足場が外部からの侵入手段となるリスクがあります。
しかし、無足場工法では足場が設置されないため、不正な侵入のリスクが大幅に減少します。
特に高層建物や住宅地での工事においては、この点が非常に重要です。
防犯対策として優れている無足場工法は、居住者やオフィス利用者の安全を確保するための効果的な方法と言えます。
騒音が少ない
無足場工法のメリットの一つに騒音が少ないという点があります。
従来の工法では、足場の設置や解体に伴う金属音や機械音が大きな騒音源となり、近隣住民に迷惑をかけることがありました。
しかし、無足場工法では足場を使用せずに作業を行うため、これらの騒音が大幅に軽減されます。
これにより、住宅密集地や商業地域など、騒音対策が求められる場所でも安心して工事を進めることができ、住民や店舗の営業に配慮した工事が実現できます。
無足場工法のデメリットとは?
作業範囲が限定的
無足場工法のデメリットの一つとして、作業範囲が限定的であるという点が挙げられます。
足場を組む工事は費用が高く、時間と手間もかかりますが、足場を設置すると広い範囲を動くことが可能になります。
これに対して無足場工法は、足場を組まないため、上下左右に広範囲に動く自由な作業が難しくなります。
そのため、範囲の広い大規模な工事ではむしろ、作業効率が落ちてしまう可能性があり、足場を組む方が効率的である場合があります。
施工後の確認が難しい
無足場工法のデメリットの一つに、施工後の確認が難しい点があります。
通常の足場を使った工法では、施工後に作業員や検査員、施主や居住者が足場を使って近接して確認できます。
しかし、無足場工法では足場がないため、仕上がりや問題箇所のチェックが制限される可能性があります。
これにより、小さな不具合や見逃しが生じるリスクが高まります。
特に高所での施工では、詳細な確認が難しくなり、品質管理に影響を及ぼすことが懸念されます。
対応業者が少ない
無足場工法のデメリットの一つは、対応する業者が少ないことです。
無足場工法は特殊な技術と装備を必要とするため、実施できる業者が限られています。
結果として、選択肢が狭まり、信頼性や価格面で理想的な業者を見つけるのが難しくなることがあります。
また、経験の浅い業者が作業を行う場合、施工品質に不安が生じることもあります。
依頼する際は、実績や評判をしっかりと確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
無足場工法の費用
では、これから無足場工法の費用をいくつかの参考例をもとにご紹介いたします。
下記の表をご覧ください。
施工場所 | 施工内容 | 足場ありの場合の費用 | 無足場工法の場合の費用 |
5階建てマンション | 外壁塗装 | 630万円 | 440万円 |
4階建てテナントビル | タイル工事 | 570万円 | 270万円 |
10階建てテナントビル | シーリング工事 | 250万円 | 170万円 |
リゾートホテル | 爆裂補修 | 495万円 | 195万円 |
4階建てテナントビル | 外壁クラック補修 | 50万円 | 10万円 |
4階建てテナントビル | エポキシ樹脂注入ピンニング | 49万円 | 26万円 |
複合ホテル | 清掃作業 | 105万円 | 43万円 |
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今回この記事では、無足場工法の費用の他に無足場工法の定義、メリット・デメリットについて解説いたしましたが、この記事をきっかけに足場を使わない工事の依頼を本格的に考え始めた方もいらっしゃるかと思います。
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