足場を組まずに屋根塗装が可能！ロープアクセスで塗装するメリットとノウハウについて

コラム, 外壁修繕 2019.10.18

東京都北区赤羽を中心に、ロープアクセスでの調査・補修・改修工事や屋根塗装を手がける株式会社ユニースです。
本日は、足場を組まないで屋根塗装できる、ロープアクセスを利用した塗装について紹介します。

屋根塗装は傾斜のある壁面を持つ建築物には、ロープアクセスが最適

最近は凝ったスタイリッシュな建築物が多くなってきました。
すべての面が垂直平行になっているというのは、必ずしも建築物の基本というわけではなくなり、商業施設や娯楽施設などは傾斜のある壁面やドーム型といった多種多様なデザインが多くなり、戸建てでもその影響を受けてか、斜壁部分が多数見受けられるようになりました。

そんな影響もあってか、昨今ではメンテナンスの際は、従来であれば仮設足場を組み、塗装を行わなければならないところを、ロープアクセスという塗装手法が増えたことによって、かつて莫大な費用が発生していた修繕工事を安く抑えることもできるようになりました。

一般的には、外壁や屋根塗装には足場を組んでからの作業になりますが、斜めの壁、つまり斜壁を持つ建築物に関しては、足場を組むことができなかったり、足場の位置から施工箇所まで距離ができてしまい施工ができないというケースも増えてきました。
そこで、無足場工法を生業とする我々ユニースがご提案したいのが壁面にダイレクトにアプローチできるロープアクセスによる塗装です。

屋根塗装はロープアクセスで行える？ズバリ回答します

まずは屋根塗装をロープで行うに辺り”戸建ての屋根塗装”について先に説明をしておきたいと思います。結論から申し上げますと、実は戸建ての外壁・屋根塗装ではあまりロープアクセスの利用をオススメしていません。
というのも、そもそも戸建て塗装の場合ですと足場を組んでしまった方が予算的に安いのと、ロープを使用すると雨どいなどの付帯部分に引っかかり破損の危険性があるからです。
もし仮に使用することがあるのであれば、戸建ての立地によってどうしても足場が組めないといったケースになります。
その場合は、ケースバイケースにはなりますが、現場に合わせて施工計画を立案し付帯部分に配慮した施工を行います。
それでは、どの様な場面だと”ロープアクセスによる塗装”が行われるのでしょうか？

ビル・マンションの斜壁なら間違いなくロープアクセスで塗装がオススメ

ロープアクセスが輝く場面は、ビルやマンションをはじめとした建築物の斜壁となります。
なぜなら、先にも記述をしましたが足場と斜壁では塗装職人の位置と塗装箇所に距離ができてしまい、塗装ができないということが発生してしまうからです。
そうなると足場に頼らず塗装箇所で近づくことのできるロープアクセスが有効になります。
屋上から吊元さえ取れれば後は、距離を気にせずに塗装ができます。
下記の写真は実際に弊社で行った屋根塗装になります。

こういった場面ですと、マンションやビルの斜壁を塗装していくこともできますし、バルコニーの裏も同時に塗装ができますので、斜壁はもちろんのこと足場ではたどり着けない箇所を塗装することができます。

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塗装以外にもコーキングなどの防水施工も|斜壁では雨漏りの危険性が大！？

また斜壁のある建築物は、見た目にはおしゃれなのですが、施工方法や収まりも特殊な場合が多いので、それゆえ年月が経つにつれて思いがけないところにトラブルが発生してくるようです。
代表的なものとして雨漏りが挙げられます。
垂直な壁面であれば、雨は台風や暴風雨の時を除いて激しく面にあたることはないのですが、斜壁では日常的な降雨をまともに受けてしまいます。そして、それが雨漏りの原因にもなります。部材と部材の接合面や、面と面がぶつかるところなどから雨漏りしてしまうのです。
また、斜壁においては、タイルの仕上げなどをする場合には収まりが悪く、現場で職人さんの手で収めている箇所もあるので、そのような部分からの雨漏りもあるそうです。
他にも面としての負荷がかかる分、タイルの早期劣化や浮きも顕著にみられます。
そのため、屋根塗装(斜壁)はコーキングの補充なども併せて行いたいところではありますが、足場であればできない箇所も出てきますので、ロープの使用を是非検討していただきたいです。

雨漏り調査・修繕の詳細はコチラ

足場とのロープアクセスの併用でどんな建築物も塗装可能

ただ、ここまで便利なロープアクセスですがデメリットも当然あります。
職人がロープで下りながら施工をするため、すべての壁面を塗装するには時間が掛かかりすぎてしまい、費用が高くなってしまいます。斜壁にロープアクセスが最適だということはご理解できたと思いますが、垂直壁ではまだまだ足場を組んだ方が早く、安く塗装できます。
“垂直の壁に対しては足場を組んでの作業””斜壁に対してはロープアクセス”というように使い分けをした方が、抜かりない塗装をすることができます。
足場と組み合わせて塗装を行うという基本的なスタンスは崩さない方が良いでしょう。

ここまでで一通り屋根塗装(斜壁)をロープアクセスで行うメリットやデメリット、足場との使い分けについてご説明してきました。
ここからは、実際に屋根塗装(斜壁)を行う際には一体どのようにやっていくのか、その方法を下記ではご説明します。

固定方法について。吊元の固定は臨機応変に

まずは、ロープの足元の固定方法についてご説明いたします。
通常の形状の建築物であれば、吊元は屋根になりますが、ドーム状の屋根を持つ大規模施設などでは、屋根を歩くという設計になっていないので吊元の確保が不可能になります。
その場合は、大規模な建築物であれば屋根の周囲に通常ついているパラペット（笠木）を吊元にしての作業になります。ただ、このパラペットも必ずしも全ての建築物についているわけではありません。
では、一体どうするか。

屋根もダメ、パラペットもダメという状況では、なんとビルの一階から吊元を固定してそこから最上階までロープを伸ばして吊元を作成する事もあります。
これは少し変わった方法でのロープアクセス塗装にはなりますが、いろんな方法で足場では対応できない箇所にアプローチできるのが、ロープアクセスの魅力です。

ただのロープアクセス会社ではない!しっかりとした塗装職人が施工します

また、ここまで説明をすると職人さんの技術力が問われるのでは？と思いますよね。
上記のように通常とは異なった吊元の固定、しかも特殊な屋根や壁の塗装には、作業する職人さんの技術も高いものが求められてきます。確かに想像するだけで複雑な作業というイメージですね。
弊社では、そのような難易度の高い作業においては経験を十分に積んだ外壁専門の職人がロープアクセスで作業を行っています。
しかし、実際は作業の体勢はとてもきつく、とりつく面が斜めになっていると無理な姿勢で長時間作業をすることになるので、体への負担は相当なもの。スタイリッシュな建築物ならではの苦労とも言えるかもしれませんね。