一本にかける情熱:代表挨拶玉田将伸
コラム 2020.8.26
皆様こんにちは。
初めましての方は初めまして。株式会社ユニースの代表、玉田将伸です。
弊社は2007年に個人事業としてスタートし、2014年に株式会社ユニースとして法人化しました。ロープアクセスという技術に惚れ、可能性を感じ、創業以来一貫して“ロープアクセスでお客様を笑顔にする”ことを目的としサービスを展開しています。
ロープアクセスとの出会い
私が初めてロープアクセスと出会ったのは19歳の時です。高校を卒業してからは製麺業を営む両親の手伝いをしていましたが、20歳までには自分で仕事を見つけ身を立てたいと思っていたので19歳の時に自ら職探しをしました。きっかけは新聞の小さな求人広告でした。「世の中にこんな仕事があったんだ」と素直に驚き、見たことも聞いたこともない分野だったからこそ「面白そう、やってみたい!」と強く惹かれ、とある会社の門戸を叩いたのです。
バイトとして経験した違和感
仕事としてはガラス清掃から始まりました。当然最初からロープアクセスをやらせてもらえるわけではなく、地上で見張りをしたりビルの中側から清掃をしたりと段階を踏んで、1年くらいたってからロープアクセスをやらせてもらいました。恐怖心や大変さはなかったですね。自分に合っていたのだと思います。数年は地元の兵庫を離れずにその会社でやっていたのですが、やはり東京でもっと自分を試してみたいと思い、社長の紹介で東京の会社に移ることになりました。
しかしいざ東京に出てその会社に行ってみると、なんだか殺伐としていて話もいろいろと違う。チームワークが求められる仕事なはずなのにバラバラな感じがしたのです。個々に才能があり優れた人もいたのですが、会社としてのまとまりは感じられませんでした。そんなだったので、その会社には長く居ずにその後は自分のロープアクセスのスキルを生かしてバイトとしていくつかの会社を経験しました。
会社設立までにはいくつかの縁があった
しかし、どこに行っても社員が安心して生き生きと働いていると感じられる会社は正直ありませんでした。ロープアクセスという可能性のある技術をこんなふうに使い捨てのように消費して、単なる手段のひとつとして扱っていいのかという葛藤はありました。自分も十分に経験を積んだことだし、いっそ自分で会社をつくってもいいのではないかと思うようになったのです。
そんな時、ちょうど自分と同じようにモヤモヤを抱えているかつての先輩がいました。思い切って誘い会社設立のメンバーになってもらいました。自分は決して声高に理念を掲げてぐいぐいと人を引っ張るタイプではないのですが、ロープアクセスという技術の可能性をひたすら信じて、それが生きる環境を忠実に考えたからこそ会社を設立できたのだと思います。設立してからも古巣の仲間が社員になってくれるなど不思議な縁でじわじわと慣れ親しんだメンバーが集まりました。
ロープアクセスは手段でしかない
設立当初は窓ガラス清掃がメイン業務でしたが、ロープアクセス技術の安全性と認知度の高まりから徐々に仕事の幅が広がってきたので、弊社もそれに答える形で外壁調査や外壁修繕などの事業も展開するようになってきました。
ロープアクセスは無足場工法とも言われ、足場をかけるよりも早く安価に作業ができるというメリットがあります。また、足場を組むことができないような複雑な形状の建築や狭所・難所などにも、ロープ一本で辿り着けるというチャレンジのし甲斐のある仕事でもあります。しかし私たちはロープアクセスの技術を極めるという方向には決して邁進していません。忘れてはならないのは
「ロープアクセスは手段でしかない」
ということ。技術を極め「どんな所にも行けます!」と宣言したところで、それは会社側の自己満足になってしまいます。私たちが仕事をする上で一番大切だと考えているところは「お客様が何を求めているのか」を探り、満足する答えを導き出すことです。外壁調査であれば、何を一番知りたいのか。また、なぜそれを調べる必要があるのか。外壁修繕であれば長期的な修繕計画を踏まえて、今一番優先して行いことは何なのか。ロープアクセスを依頼する背景にこそ、私たちがやるべきことが隠されているからです。
一本でいかに多くの情報をとれるか
お客様が何を求めているのか。何を知りたいのか。何をやってほしいのか。それらを見極め、一本のロープで可能な限りの満足を提供することが私たちの仕事です。ロープアクセスは一本一本が勝負です。降りていく過程では常にアンテナを張って、どんな情報も無駄にしないように作業に反映させています。私たちに仕事を依頼してくれたお客様が「頼んで良かった!これで安心した!」と思い、その後ずっと笑顔で建物とお付き合いできるようになることが私たちの喜びでもあるのです。
安心して長く働ける会社
ロープアクセスという技術はそれを使う人があって初めて成立するものです。だからユニースでは社員の一人一人に敬意を払い、毎日気持ちよく仕事に向かえる環境を用意しています。話し合いや会議などを頻繁に行って社内の風通しを良くするほか、福利厚生や待遇なども充実させ「一生付き合える会社」として安心して長く働けるように様々な取り組みをしています。
かつて抱いた「もっと社員が生き生きと働けるような会社をつくろう」という志は、今新しい仲間とともに実現できたと思っております。
実現したい夢
ロープアクセスは「危なそう」というイメージばかりが先行していますが、ビルの外壁作業においてこれほどまでに安全な技術はないと思っております。既に欧米では高い安全性が認められていて、足場と無足場は同じくらいの需要があるのが現状です。作業で使用する道具も年々進化し、肉体的な負担もほとんどないので女性でも十分に可能な仕事です。私はロープアクセスという技術を最大限に活用して、実際に作業をする人や依頼してくれるお客様などロープアクセスを取り巻くすべての人が幸せになれるように尽力することが使命だと思っております。
この先も信頼できる仲間と共に、ユニースはさらに歩み続けていきます。