ビル・マンション・アパートの雨漏りを構造別に解説

   

外壁タイル調査

全国各地でロープアクセスを利用して雨漏り調査や「外壁修繕を行う株式会社ユニースです。
アパートやマンションは主に4パターンの建築方法で作られており、それぞれ構造上の弱点が存在します。
本記事では株式会社ユニースのこれまでの雨漏り調査経験をもとに、雨漏りが発生してしまいやすい箇所について構造別にご紹介したいと思います。

木造建築の場合


まずは木造建築についてご紹介します。木造建築とはその名の通り、木材を使用して建築しているわけですが、なんといっても建築時のコストがとても安く、多くのアパートで利用されている建築方法です。
また、工期もとても短く、2階建てアパートであれば3~4ヶ月程度で完成します。工期は木造だから早いというわけではなく、工法によって大きく異なり、ツーバイフォーのような工場である程度建築部材を作る工法は、さらに短縮されます。
賃貸物件では家賃を抑えられ、入居率も高くなることから、この構造で作られたアパートは全国各地で多く見られます。
この構造の弱点は、戸建てと同様に屋根材の破損などによって発生するケースが多々見受けられます。
こうしたタイプのアパートの場合、長年の風雨にさらされて瓦が割れたりする場合が多く、その割れ目から雨水が建物の内部に入り込むのです。
同じ木造建築でもスレート屋根の場合は瓦に比べると割れにくいという特性を持っていますが、一般的な工法では垂木の上に合板の屋根材を並べ、その上に化粧スレートを釘で打って固定してあります。この釘穴が経年変化によって広がると、そこから水が入ってきたりします。上記の様な症状は戸建て住宅にも同様に見られます。
補修方法は主に屋根や外壁の塗装や補修が主となりますが、あまりにも古いアパートである場合は、葺き替えを行います。

RC造の場合


そもそもRC造(鉄筋コンクリート造:Reinforced Concrete)とは
鉄筋の周りに型枠を組み、そこにコンクリートを流し込んで固めて建物をつくる工法のことです。「熱に弱く錆びる」「引っ張る力は強いが圧縮力に弱い」という特徴を持つ鉄筋と、「アルカリ性で耐火性がある」「圧縮力には強いが引っ張り力には弱い」という特徴を持つコンクリートの2つの素材を組み合わせてお互いの弱点をカバーしあい、マンションに必要な強度をもたせた優れた構造です。頑丈で耐久年数も高く、人気のある建築方法でもありますが、比較的雨漏りの被害が起きずらいのが特徴ですが、やはり経年劣化によって雨漏りは発生してきてしまいます。

主に外壁と陸屋根に雨漏りの原因があります。コンクリートは、乾燥による収縮を繰り返すことでひび割れてしまうおそれがあります。また、地震の揺れや基礎が沈下することによっても、ひび割れが生じるリスクがあります。

ひび割れが発生すると、コンクリート内部に雨水が浸入しやすくなります。
浸入した雨水によりコンクリート内部の鉄筋に伝わります。この鉄筋が錆びてしまうと、鉄筋が膨張してコンクリートを脱落させることもあります。この現象は爆裂と呼ばれ、落下したコンクリートが人に当たると大きな被害を出すおそれもあります。さらに、そこから雨水が浸入しやすくなるので、雨漏りも助長させてしまいます。このようなサイクルが発生するのが、この構造の弱点ともいえるでしょう。

さらに、鉄筋コンクリート造の住宅の場合、屋根は平らな陸屋根がほとんどですが、
この屋根形状は定期的なメンテナンスをしていないと屋上がひび割れそこから雨漏りするケースが多々発生します。
これらの場合は防水塗装といって、専用の塗装を施すことによって補修が可能です。

R造の場合

RC造やSRC造はコンクリートを使用しており、建築物事態の重量も重く費用も掛かりますが、この構造は鉄筋もコンクリートも使わず粘り強くしなやかな鉄骨を使用して作られています。非常に軽い仕上がりの為、タワーマンションといった超高層(高さ60m以上)建築物や商業施設、体育館など大きな面積の建築物に採用されます。建築方法は鉄骨で躯体を形成し、そこに外壁などをプラモデルの様に組み立て、装着していきます。非常に手軽に建築できるので、費用もRC造と比べると安くなるのですが、躯体内が空洞になっているため、実は雨漏りがしやすいのが特徴です。
RC造であれば中にコンクリートが入っているため、雨水の浸透は防げるのですが、R造は空洞であるため、比較的雨水の侵入を簡単に許してしまします。組み合わせた外壁材や屋根の継ぎ目から浸透しやすい構造です。

マンションの外壁補修の費用は?


これまで、各構造別の弱点についてご説明してきましたが、やはり雨漏りを防ぐためには、目に見えて劣化を感じることがなくても、定期的に業者に依頼してメンテナンスをしてもらうことが大切です。
では、業者に外壁補修を依頼する際の予算の目安とはいくらくらいなのでしょうか。

実は、マンションの外壁補修の予算を一概にお伝えすることはとても難しいのです。
予算はマンションの環境や工事の規模により大きく変わります。足場を組むか、ロープを使用するのかなどの条件などによっても金額が変わってきます。より安価なロープを使用した方法で依頼したいと思っても、バルコニー付近では足場を組む必要があったなど、想定していた予算をオーバーしてしまうこともあります。

また、劣化具合の調査とセットでご依頼いただくことになるため、どうしても単価が高くなりやすいという点も注意が必要です。

少しでも気になる点があるなら、直接業者に問い合わせることをお勧めします。

ユニースの施工

ユニースでは、お客様のご要望や予算に合わせたプランをご提供します。
また、マンションの外壁補修だけでなく、エントランスが滑りやすくて困る、水捌けが悪いのが気になるなど、他に直したい点をヒアリングして、合わせて工事を承ります。

マンションの外壁補修について気になる点がある方は、どんな些細なことでもぜひご相談ください。